静かにちまっと座る父
救急車がやってきました。救急隊の方がドカドカと家にあがります。ガチャっと入った先に、ちまっと椅子に座る「父」。救急隊の方は「どうかしましたか?」と、「父」に質問します。異常のない人に見えたようです。慌てて「私」から「さっきまで動かなくて…昨日から様子が…」と説明すると、「なるほど」とうなずき、再び「父」にたずねます。「何かおかしいところはありますか?」。 「父」は静かに答えました。「心に、嵐がある」。「は?」と、救急隊員。一瞬戸惑っているのをみて、「私」は、「ですよね」と思いました。
痛い、苦しいもないだけに
心に嵐。どこか詩的な答えですね。あさとさんに、当時のお話を聞きました。 「説明に時間はかかりましたが、やり取りの中で、立てますか? と聞かれ、立てると答えたのに、立てないとか……。そんな父をみて《これはやっぱり担架が必要だ》と判断されたようです。救急車を呼ぶくらいなので、隊員の方々ははじめ、倒れたり寝たりしてる人を想定していたのかもしれません。父には、ケガもなく、痛い、苦しいといった伝わりやすい症状もありませんでした。《心に嵐》って、あながち、とんちんかんでもなかったのかもしれませんね」 あさと ひわ 埼玉県生まれ、東京都在住のイラストレーター。数年前、父が認知症になりました。その出来事をもとにマンガを描いています。重くなりがちな話題かもしれないですが、気楽に読んでもらえたら嬉しいです。好きなものはおやつ、昼寝、野鳥。
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