親が亡くなったあと、医療保険に加入しており未請求の「入院給付金」や「手術給付金」がある場合、相続人である子どもが手続きを行います。しかし、これらの保険金は、受け取れば相続放棄ができなくなる可能性があることを知っていますか。 本記事では、相続放棄とは何か、親の「入院給付金」は受け取れないのかなどを詳しく解説します。
相続放棄とは
遺産相続と聞くと、亡くなった人の預貯金や不動産などの「プラスの財産」を想像する人が多いでしょう。しかし、借金を残していれば、その分も「マイナスの財産」として扱われます。 遺産相続は、プラスもマイナスもすべて相続することであり、マイナスの財産が多ければ「相続放棄」することも可能です。 「相続放棄」とは、被相続人の財産に対する相続権のすべてを放棄すること。必要な書類を提出し、裁判所が判断します。 相続放棄するケースはいくつか挙げられます。よくあるのが、明らかに負債が多いケースや、相続トラブルに巻き込まれたくないケースなどです。相続放棄は、相続開始があったことを知った日から3ヶ月以内と期限があるため、なるべく早く決断することが大切です。
保険金は「受取人」が重要になる
親の入院給付金や手術給付金、生命保険などの保険金が受け取れるかどうかは「受取人」が誰かが大きなポイントです。そこでこの見出しでは、大きくわけて3つのケースで詳しく解説します。 ■受取人が親の入院給付金や手術給付金のケース 親が亡くなったあとに本来親が受け取るはずの入院給付金や手術給付金、通院給付金などの保険金を、子どもが受け取った場合、財産の単純承認をしたとみなされます。入院給付金や手術給付金などは、本来親がもらうお金であることから、相続財産として扱われます。 そのお金を受け取れば、「財産を相続すると選択した」ことになるため、相続放棄ができなくなるわけです。 医療保険の給付金は、ほかにも先進医療給付金などがあります。したがって、主契約以外に特約の内容もあわせてよく確認しておくことが大切です。 ■生命保険は相続放棄しても受け取れる 親の生命保険の受取人が子どもに指定されていれば、相続放棄しても保険金は受け取れます。「受取人が指定されている」生命保険は、親の財産ではなく受取人(子ども)固有の財産となるためです。 ■受取人が親の場合は受け取れない 亡くなった親が生命保険の受取人になっている場合は、親が受け取るお金なので「相続財産」とみなされます。したがって、相続放棄した場合は保険金を受け取れません。保険金を受け取れば、単純承認したものとみなされ、相続放棄ができなくなります。 入院給付金などの保険金は、単純承認するつもりがなくても、つい受け取ってしまうこともあります。通常であれば、あまり大きな問題になることはありませんが、相続放棄を考えている人は注意が必要です。
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