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Wednesday, May 5, 2021

【節約家計簿】退職金受け取り、一括か年金か - 産経ニュース

 大型連休もおしまいです。旅行には行きづらい時期ですが、近場のレジャーなどを楽しまれたご家庭もあるでしょう。レジャー費が抑えられる一方で、家族が家にいる時間が増えると、食費や光熱費がかさみがちになりますよね。

 さて、今回はわが家を例にとり、退職金の受け取り方法を考えます。主人は来月、定年退職を迎えます。昭和36年6月生まれなので、特別支給の老齢厚生年金をもらえない、初めての世代になります。定年後は継続雇用で働く予定です。

 退職に向けて、ライフプランセミナーを夫婦で受講しました。勤務先と提携している金融機関から、退職金や企業年金、確定拠出年金などの説明を受けました。私が聞きたかったのは退職金の受け取り方の違いによる「手取りの差」。それについては触れていなかったのが残念でした。

 退職金は年金形式で受け取ると、運用する期間があるため、一括で受け取るより「見た目の受取総額」は多くなります。ですが、所得税や住民税、国民健康保険料、公的介護保険料に注意しなければなりません。

 社会保険に加入中は、4月から6月までの収入の平均額(標準報酬月額)によって健康保険料が算出されますが、退社して国民健康保険に加入すると事情が変わります。退職金の年金受け取り分も、公的年金と同じカテゴリーの「雑所得」に該当するからです。雑所得が増えると、税金や社会保険料も連動して増えます。増税額によっては、公的介護保険の自己負担割合(1割から2割、2割から3割など)まで増える可能性もあるのです。

 わが家では、複数の個人年金保険にも入っており、個人年金保険から受け取る年金も雑所得になります。そこで退職金は「全部を一括で受け取る」「一部を一括で受け取り、残りを年金で受け取る」「すべて年金で受け取る」の3パターンで手取りを計算してみたところ、すべて一括で受け取るのが有利そうだとわかりました。退職金の受け取り方法は目先の金額にまどわされず、税金や社会保険料の負担を含めて、選択することをおすすめします。

(ファイナンシャルプランナー 畠中雅子)

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