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Thursday, March 11, 2021

北茨城 犠牲者に祈りささげる|NHK 首都圏のニュース - NHK NEWS WEB

東日本大震災の津波で5人が死亡し、1人が行方不明になった茨城県北茨城市では、市長や漁協の関係者らが漁船で海に出て、地震が発生した時間に祈りをささげました。

北茨城市は震度6弱を観測し、最大でおよそ7メートルの津波が押し寄せました。
5人が死亡、1人が行方不明になったほか、避難生活による体調の悪化などによるいわゆる「震災関連死」で5人が死亡しました。
11日は、大津漁港で北茨城市の豊田稔市長と市の職員のほか漁協や消防団などあわせておよそ30人が6隻の漁船に乗り込み、海岸にある慰霊塔を望める沖合まで到着しました。
そして地震が発生した午後2時46分に1分間の黙とうをささげたあと海に花を手向けました。
北茨城市によりますと、震災を忘れないという誓いとともに津波で亡くなった人たちに近い場所で祈りをささげようと、初めて海での慰霊を行ったということです。
慰霊を終えた豊田市長は「亡くなった方に安らかに眠っていただき、豊かな海が静かでいてほしいと祈りました。震災から10年ですが、市民が安心して暮らせるまちづくりに終わりはありません」と話していました。

【津波で父親を亡くした男性は】
茨城県北茨城市では津波で父親を亡くした男性が、地震が発生した午後2時46分にあわせて黙とうしました。
市内の平潟町に住んでいた渡辺修さん(50)は、父親の正雄さん(当時67)を津波で亡くしました。
修さんは正雄さんとともに飲食店を営んでいましたが、震災後、店の再建を断念し、母親の春代さんと災害公営住宅に移り住み、現在は北茨城市の職員として働いています。
この日は、五浦岬公園で開かれた市の慰霊行事に職員として参加し、訪れた人たちの案内や会場の設営などにあたりました。
そして、地震が発生した午後2時46分には参加者とともに海に向かって静かに祈りをささげ、献花を行いました。
修さんは「『安らかに眠って下さい』と『ごめんなさい』としか言えなかった。母との普通の生活を目指してやってきましたが、今でも父への申し訳ない気持ちが強いです。早く父の遺影をまともに見られるようになりたいです」と話していました。

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