馬毛島への自衛隊基地の建設計画をめぐり、地元・西之表市の八板市長は29日開かれた市議会で、国から支給される今年度分の再編交付金を積み立てる基金を設置する条例案を提出しました。
馬毛島への自衛隊基地の建設計画をめぐり、西之表市の八板市長は賛否について明言を避ける一方、今年度、国から支給される7億7700万円の再編交付金については受け取る意向を示しています。
29日から始まった市議会の本会議で、八板市長は、再編交付金を積み立てる基金を設置する条例案を提出しました。
八板市長は、再編交付金の用途について、今月19日と20日に行われた住民説明会で、来年度以降、教育分野にあてる意向を示しています。
一方で、当初、計画に同意できないと訴え当選したにも関わらず、地元自治体の協力が前提となる再編交付金を受け取る意向を表明したことに対し、基地建設に反対する住民からは「公約違反だ」として政治姿勢をただす声が相次いでいます。
これについて八板市長は29日の市議会で「公約は常に意識して現実の動きに対応している。最も優先すべき使命は、市民の安心・安全の確保と不安の払拭に全力を尽くし、期待の声に応えることだ」と述べ、理解を求めました。
一方で、塩田知事が基地建設を容認する考えを表明したことについて、八板市長は記者団に対し「知事の発言内容を確認した上でお答えしたい」と述べるにとどまりました。
また、みずからの賛否表明の時期については「同意・不同意を言う時期ではないと再三言っている。時期は近づいているとは思うが今申し上げる段階ではない。騒音の問題や種子島の上空飛行への具体的な対策をめぐる防衛省の回答が今後の判断材料になると思う」と述べました。
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