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Sunday, October 3, 2021

和歌山市 送水用の橋崩落 約6万戸が断水 復旧めど立たず|NHK 関西のニュース - NHK NEWS WEB

和歌山市で3日、水道水の送水用の橋が崩落し、影響でおよそ6万戸が断水して、給水車を配備するなどして対応にあたっています。
市は、応急の復旧工事を進める方針ですが、復旧のめどは立っていないということです。

3日午後4時ごろ、和歌山市の「紀の川」にかかる「水管橋」と呼ばれる送水用の橋の一部が崩落しました。
橋は、長さ500メートル余りで直径90センチほどの水道管が2本通っていて、「紀の川」の南側にある浄水場から、北側に水道水を送る唯一の供給路のため、和歌山市の北部でおよそ6万戸が断水しています。
断水した地域では、4日朝から、人工透析の患者を受け入れている病院や、小学校で給水車による給水が行われています。
市によりますと、橋は昭和50年に設置され、平成27年から翌年にかけて落下を防止する耐震補強の工事が行われたほか、先月までの月1度の目視点検では、異常は見られず、今のところ原因はわかっていないということです。
和歌山市は、応急の復旧工事を進める方針ですが、復旧のめどは立っておらず、かなり時間がかかる見通しだということです。
和歌山市の尾花正啓市長は、「市民の皆様には大変なご迷惑をおかけし心からおわび申し上げます。できるだけ早期の復旧を目指したい」と話しています。

【和歌山市長 4日中に復旧方針決定へ】。
和歌山市の尾花正啓市長は、大規模な断水の復旧方法について、4日中に方針を決定する考えを明らかにしました。
それによりますと、▼落下した橋を架け直して水を送る方法か、▼水道管をつなぎなおし、近くの道路橋をう回して、応急的に送水する2つの方法を検討しているということです。
市によりますと橋を架け直す場合は、かなりの時間がかかる見通しになる一方、水道管をう回させる方法は、資材が届けば3日ほどで、工事が完了する見込みですが、資材の調達が可能かどうか問い合わせているということです。
市の対策本部は、復旧作業の方針について詰めの協議を行っていて、尾花市長は「きょう中にめどを立てて、できるだけ短時間で復旧したい」と話しています。

【給水車到着で長蛇の列】。
和歌山市の「紀の川」の北側にある野崎小学校には午前8時半ごろに市の要請で派遣された大阪市水道局の給水車1台が到着しました。
給水車は2トンの水を積んでいて、ペットボトルやバケツなどを持った市民およそ70人が長い列を作り、給水を受けていました。
給水に来た70代の女性は、「水が出ないので、薬をお茶で飲みました。給水してもらえると大変ありがたいです」と話していました。

【住民“復旧早く”】。
大規模な断水で、和歌山市北部の北島地区に住む70代の男性の住宅では、3日の午後8時半ごろから、水道の水が出なくなりました。
男性は、急きょ自宅の敷地内にある井戸の水をホースで家の中まで引き込み、トイレを流すのに使用しているということです。
ただ、飲み水としては使えないため、スーパーマーケットで飲料水を購入したり、小学校に配備された給水車の水を頼りにしたりしているということです。
男性は、「7人家族で水の使用量が多いので大変です。早く復旧してほしいです」と話していました。

【透析治療用に病院へ給水車配備】。
大規模な断水で、和歌山市の病院では、人工透析が必要な患者の治療に使う水を供給するため、4日朝から給水車が配備されています。
断水になっている和歌山市榎原にある「宇治田循環器科内科」では、多いときは1日140人ほどに人工透析を行っていて、大量の水が欠かせません。
病院には、午前8時半ごろに和歌山市からの要請で派遣された県南部の田辺市とみなべ町の給水車2台が到着しました。
そして、ホースをつないで、病院の受水槽におよそ5トンの水を給水していました。
この病院では、水道の復旧まで給水車による給水を1日に2回受ける予定だということです。
また、病院では、新型コロナの対策で必要な手洗いなどを除いて、可能な範囲で節水をするよう職員にも呼びかけているということです。
宇治田循環器科内科の宇治田卓司院長は、「透析患者にとって水は命に関わるので、給水はありがたい。患者が不安にならないよう説明もしていきたい」と話していました。

【飲食店からは不安の声】。
大規模な断水で、和歌山市北部にある飲食店では、影響が長引くことを心配する声が聞かれました。
和歌山市北島にあるギョーザ専門店の「紀乃郷」では、3日から断水が続いているということです。
4日は、店内での営業をとりやめ、持ち帰り用のギョーザを販売し、なくなり次第臨時休業にするということです。
「紀乃郷」の阪口千津子さんは、「水が復旧するまで営業できないので、断水がいつまで続くのか心配です」と話していました。

【スーパー 水買い求める人次々に】。
断水が続いている和歌山市北島のスーパーマーケット、「食品館サンキョー北島店」では、入荷したばかりのミネラルウォーターを次々と買い求める人の姿が見られました。
このスーパーでは、4日午前9時の開店直後、ミネラルウォーターやお茶のほか、紙皿や割り箸も品切れとなっていましたが、午前10時ごろに、2リットルのペットボトル6本が入ったミネラルウォーターおよそ100ケースが入荷しました。
店は1人3ケースに限って販売し、次々と訪れた客が買い物カートにケースを積み込むなどして、買い求めていました。
70代の女性客は、「どこにも水が売っていなかったので、助かりました。いつまで断水が続くかわからないので、水を保存して備えたいと思います」と話していました。
このスーパーでは、いまも断水が続いていますが、系列の店の水道水をタンクに入れて運ぶなどして、通常どおりの営業を続けているということです。

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